【引越し 単身 繁忙期】繁忙期の単身引越しで「20万円」は高い?値引き交渉術や安く抑える方法も

新生活に向けて引越ししようと思ったけれど、業者に見積もりを取って貰ったら「20万円」掛かると言われた・・・。

3月中旬〜4月上旬の「繁忙期」は相場が高くなることは知っているけれど、いくら何でも「単身」の引越しで「20万」は高過ぎるのでは・・・?

今回はそのような疑問に、

・繁忙期
・単身
・荷物かなり多め(2tロング)
・引越し距離200km未満

の費用を、

初期見積もり「20万5千円」から
→値引き交渉で「8万円

に抑えた筆者が、自身の体験を交えて応えます。

単身引越しで「20万円」は高い?

結論から申し上げますと、単身の引越し料金が「20万円」というのは高いです。

そもそも引越し料金は、引越しの

・時期
・距離
・荷物量

等によって変わってくるので、一概に
いくら以上なら高い
とは言えません。

しかし、
Googleで「引越し 単身 相場」と検索すると、上位サイトに『SUUMOの引越し料金相場』が出てくると思うのですが、

そこには次のような表が貼られています。


※参考 『SUUMOの引越し料金相場』

表を見る限り、どんなに高額な条件(繁忙期に500km以上の移動を伴い、かつ荷物量が多い場合)でも、その料金平均は11650円。20万円には遠く及びません。

もし、
「物凄い距離を移動するわけでも、特別な荷物量があるわけでもない」
にも関わらず、「20万円」の見積もりを出されたなら、

ちょっとおかしいかも…

と疑ってみても良いと思います。

※【ただし例外もある】

「単身の引越しに20万円は高過ぎる」

と書きましたが、

時期によっては引越し需要そのものが多過ぎて、そもそも引越しを引き受けてくれる業者を見つけられない場合もあります。所謂いわゆる引越し難民」で市場が溢れかえってしまっている場合です。

そのような場合は、たとえ「単身の引越し」に「20万円」掛かったとしても、引き受けてくれる業者が見つかっただけマシという状況です。「高過ぎる」なんて言っていられません。

「20万円かあ…」などと渋っている間に、別の人に予約を入れられてしまい、引越しそのものが出来なくなってしまう恐れがあります。

これは某リサイクルショップ店員から聞いた話ですが、

今からちょうど1〜2年前(2019~2020年)の繁忙期(3~4月)は、巷でこうした「引越し難民」が溢れかえってしまい、業者の予約さえなかなか取ることが出来ず、

ようやく取れたかと思えば、その料金が20万円はおろか、「30万円以上」も掛かってしまったという単身の方もいらっしゃったそうです。ここまで高額になってしまうと、もはや新居に家電や家具を運んでもらうよりも、現地で新しく購入してしまった方が安上がりかも知れませんね。

有効な値引き交渉術は?

さてここでは、実際に筆者が、どうやって引越し料金を「20万5千円」から「8万円」にまで下げたのか。その値引き交渉の舞台裏をご説明します。

筆者の場合、

(1)複数の「引越し業者一括見積もりサイト」に登録
(2)サイトに登録した電話番号やメールアドレスに引越し業者から「見積もり依頼」が来るので、片っ端から見積もりを依頼
(3)出来るだけ安い料金で請け負ってくれる業者を見つける
(4)「他の会社が○○円でやってくれるのですが、もっと安く出来ないかと考えていまして~」を枕詞に、各社と値下げ交渉

という流れで、引越し費用を安くしていきました。

冒頭でもお話ししましたが、引越し料金は、

・時期
・荷物量
・移動距離

等によって大幅に変化するため、これといった「定価」が決まっていません。

そのため引越し料金は、依頼者と業者との間の「合意」によって決定されます。極端な話ですが、仮に引越し料金が「100万円」だったとしても、依頼者-業者の双方が「納得」さえすれば、その料金で引越しが行われることになります。

当たり前ですが、業者としては出来る限り高額でサービスを売りたいわけです。その方が儲けが出るためです。たとえ「10万円」で引き受けても利益の出るところを、仮に「20万円」「30万円」で引き受けられれば、こんなに嬉しいことはないわけです。

従って、依頼者側である私達はそのことを理解し、業者から提示された金額を鵜呑みにせず、なるべく料金を下げて貰えるよう交渉する必要があるのです。

しかし、ただ漫然と「値下げしてよ」と交渉するのも気が引けますし、なによりそれだけでは交渉材料として弱すぎるので、以下で交渉に使えそうな材料を、幾つかご紹介します。

①「他の会社が○○円でやってくれるらしいのですが、もっと安くならないかと考えておりまして…」と、具体的な目標を伝える

――これは非常に有効な交渉術です。
あくまで業者選びは「価格で決める」という態度を示すことで、先の価格よりも「安く出来るか/出来ないか」という軸で交渉することが出来ます。

仮に渋られたとしても、「それじゃあその会社にお願いしようと思います」と返答できるところも併せて、最強クラスの交渉術と言って良いでしょう。

一旦、安い料金で引き受けてくれる業者を見つけられたら、次回の交渉からはこの手法を使って価格交渉に持ち込むことをお勧めします。

極端な需要過多の状況でなければ、引越し業者も出来る限り多くの案件を獲得したいわけですから、交渉に応じてもらえる確率が高くなります。

②「予算は○○円で考えているのですが…」と、先に予算を伝える

――これもある程度有効な交渉術です。先に具体的な予算を伝えてしまうことで、業者側に「これ以上の価格なら頼まないよ」と牽制することが出来ます。予算の具体的な額については、先にご紹介した『引越し料金相場サイト』等を参考に決定されると良いでしょう。

これにより、少なくとも「20万円」などという、極端な金額を提示される確率は減少するはずです。

交渉に応じてくれる気配がない場合は、

予算を上回るようでしたら、軽トラック借りて自分でやってしまおうかなと思います

等と言って再度牽制してみるか、他社を当たってみるかしてみましょう。

③引越し業者にとってメリットになる条件を提示する

――無論、引越し業者にも「こうしてくれたら嬉しい」という要望は沢山あるわけです。例えば、

・引越しの時間帯に拘らない(午前でも午後でも構わない)
・引越し日に拘りがない(ある期間内であれば何日でも良い)
・新居への荷物搬入の日時に拘らない
・新居に荷物搬入する際、依頼者が旧居から新居まで移動するのを待たなくて良い

等、
業者側として都合の良い条件
をこちらが提示できれば、それを材料に、値引き交渉をすることが出来ます。

こちらとて、タダで“安くしてくれ”と言っているわけではないよ
というスタンスを取れるため、交渉する際の心理的な障壁も低くなります。

引越し業者にとってどんな条件がメリットになるのか分からない
という場合もあるでしょうが、その際は、ネットで情報収集するのも手ですが、複数の引越し業者と実際にやり取りをしていくうちに、

ああ、こんな条件が交渉材料として使えるのだな

ということが分かってきたりもするので、実際のやり取りの中で色々と試してみるのもありかも知れません。
 

それでは続いて、筆者が実際にどのようにして引越し料金を「20万5千円」から「8万円」に下げたのか。その実体験をまとめます。これからの交渉の参考にしてください。

【体験談】筆者が実践した値引き交渉

STEP1. 引越し業者一括見積もり

まず筆者は、
引越し業者一括見積もり
を行いました。「引越し業者」と一口に言っても色々な業者がありますから、各社によって引越し料金に違いが出ます。複数社の見積もりを一括で取り、一番安く引き受けてくれる引越し業者を探す作戦です。

「引越し業者一括見積もり」は、以下のようなサイトで行うことが出来ます。

『SUUMO引越し見積もり』

サイトにより様式は異なりますが、概ね

「引越し希望日」
「移動距離(旧居の住所と新居の住所)」
「部屋の間取り(1Kとか1DKなど)」
「荷物の量・種類」
「電話番号やメールアドレス」

を登録することで、各社の引越し料金の概算が分かるような仕組みになっています。

ただ筆者の場合、(繁忙期ということもあってか)「一括見積もり」だけでは引越し料金がはっきりせず、登録したメールアドレスや電話番号に各社から

電話見積もり・訪問見積もりのご案内

が来るばかりで、具体的な引越し料金は分からずじまいでした。

STEP2. 電話見積もり

そこで筆者は、メールを送ってきていた引越し業者を適当に2社ピックアップし、片方に「電話見積もり」を、もう片方に「訪問見積もり」をお願いしました。

電話見積もり」では、

「引越し日」
「部屋の間取り」
「現住所・引越し先の住所」
「荷物量・種類」(←巻き尺があると家具の大きさを正確に伝えられます)

をこちらが電話でお伝えし、業者の方でその引越しにかかる料金が幾らになるのか算出して貰います。

訪問見積もり」では、実際に業者に来ていただき、荷物やトラックの駐車スペース等を見てもらい、この引越しではどれくらいの料金になるのかを算出して貰います。訪問見積もりは、「電話見積もり」よりも正確な見積もり額を出せることで知られています。
 

「――今から料金の見積もりをお出ししますので、そのままお待ちください」

――業者はそう言うとカバンから端末を取り出し、計算シートに何やら色々な数値を打ち込んでいきます。その姿を呆然と眺めるだけの私。

「出ました。料金は、20万5千円になります」

訪問見積もりに来ていた業者の言葉を聞いた私は、愕然としました。いくら繁忙期とは言え、

・単身
・荷物多め
・移動距離200km未満

の引越し料金の相場は7万~8万円程度だったはず。私の場合は、「荷物多め(2tショート)」ではなく「荷物かなり多め(2tロング)」のため、相場より割高になることが予想されるとは言え、幾ら何でも高すぎる。

「そんなにするんですか」

「ええ。今の時期は繁忙期ですので、お高くなりますね」

「…ちょっと考えさせてもらってもいいですか」

「それは構いませんが。ただこの時期は繁忙期ですので、お早めに決められないとご予約が埋まってしまうかも知れません」

――きっとこの業者が高すぎただけだろう。そう一人で納得していると、電話見積もりを取っていた別の業者からも電話が来ます。

「お客様のお引っ越しですと、18万5千円になります」

「18万5千円?」

「ええ。3月は繁忙期ですので、相場よりはどうしてもお高くなってしまいます」

「…今すぐは決められないです。考えさせてください」

「それは結構ですが。繁忙期ですので、お早めに決められないとご予約が埋まってしまうかも知れません」

――こちらも20万円に迫る高額の提示。しかも最後は判で押したように

繁忙期ですので、ご予約が埋まってしまうかも知れません

という、こちらの焦燥を煽るような決め台詞ぜりふ。あれ?相場は「7~8万円」ではなかったか。

何かが、おかしい。

首を捻りながら、再び『SUUMOの引越し料金相場』を開く私。1社ならまだしも、2社とも「20万円前後」の料金を提示するということは、「7~8万円」という相場は嘘なのかも知れない。私が世間知らずなだけなのか?

けれども、他のサイトの料金相場を見てみても、単身の引越しで「20万円」というのはどうしても有り得ない。混乱する私。

どうしても金額に納得できなかった私は、更に複数社に電話見積もりをして貰うことにしました。どこか、安く引き受けてくれる業者があるかも知れない、そう信じながら――。

STEP3. 怒濤の電話見積もり

引越し業者というものは、日本中に数多存在しています。兎に角、数多くある引越し業者に片っ端から電話見積もりを取りました。幾ら何でも、引越しに「20万円」は払えない。

すると、他社より比較的安い金額を提示してくれるところを見つけました。これは完全なる「運」の所業だったわけですが…。

「14万5千円で出来ますが、どういたしますか」

――これまで「20万円」前後の提示を受け続けていた私は、その比較的良心的な料金に飛びつきたくなりました。

しかしそれはグッとこらえ、試しにここで一芝居打ってみることにしました。価格交渉の開始はじまりです。

「14万5千円ですか…う~ん…」

「…」

「例えばなんですが、“冷蔵庫”を荷物に含めるのをやめるとかそういうことで、お安くなることはないですかね」

「トラックの大きさで料金が決まりますので、そういうことはないですね」

「そうですかあ。う~ん…」

「ご予算はどれくらいで考えているのですか」

「10万円前後で何とかならないかなあと考えておりまして」

「少々お待ちください。担当の者に確認して参ります」

「…」

「お待たせいたしました。担当の者に確認しましたところ、新居への荷物の搬入が翌日になっても良いと言うことでしたら、11万円までお安く出来るとのことです」

「それは問題ありません。11万ですか。いいですね」

「それではご契約の方に移ら…」

「あ、折角ですが他社さんの料金も聞きたいので、契約はちょっと待ってください」

「それは構いませんが、この時期は繁忙期ですので、予約が埋まってしまう可能性が高いですよ。そうすると、このお値段でお引き受けすることは難しくなりますが」

「その辺は自己責任のつもりです。出来るだけ早くにお返事しますので」

――そう電話を切ると、また他社に電話をします。今度は枕詞に

他社さんで11万円でやってくれるところがあるのですが、もっと安くならないかと考えておりまして…

と持ちかけます。そうすると、スムースに値下げ交渉を成功させることが出来ました。

また他社に電話を掛けます。枕詞はいつも一緒です。

他社さんが10万円でやってくれるとのことなのですが、10万円は確実に切りたいなと考えておりまして…

――価格交渉の成功が続きます。

「それでは、8万8千円でどうでしょう」

「ありがとうございます!ただ、他の会社の話も聞いておきたいので、契約はもう少し待ってください」

「他社さんとお話しされてからで全然結構です。ただ恐らく、この距離、この荷物量を10万を切る値段でやってくれる業者は、なかなか見つからないと思いますよ」

「そうなんですね…分かりました。そのつもりでお話してきます」

――そうして、最後の業者に連絡します。

「10万を切る値段で考えているのですが…」

「お客様、この時期ですと大手さんで20万円、中堅どころでも10万円を切ることはまずなかったと思われるのですが…」

「いえ。実は8万円台でやってくれるところを見つけまして

「え!それは幾ら何でも安すぎませんか…どちらの引越し業者さんですか」

「A社さんです。しかしこちらも、タダで安くしていただいたのではありません。引越しの時間帯はいつでも良いですし、新居へ荷物がいつ届いても良いという条件を提示して、ここまで安くしていただきました」

「そのような条件でしたら、お安く出来るかも知れません。担当の者に確認して参ります」

「…」

「お待たせいたしました。担当の者に確認しましたところ、そのような条件であれば、本来ならば12万円のところ、税込み8万円でお引き受け出来そうです」

「あ、それはいいですね。よろしくお願いします」
 

もっと安く抑える方法は?

怒濤の電話見積もり&値下げ交渉

で引越し料金を値下げ出来た筆者ですが、もっと多くの業者に連絡すれば更に値下げ出来たかも知れません。そういう意味では、

更に数多くの業者に連絡する

というのが、費用を「もっと安く抑える方法」にはなるかと思います。

しかし、これはのちにお世話になったリサイクルショップの店員さんから聞いたのですが、

実は、引越しは「引越し業者」に依頼するよりも、「リサイクルショップ」の引越しサービスを活用した方が、料金をグッと抑えられるそうなのです。私は「8万円」で引越し業者に依頼しましたが、

ウチに頼んでくれれば、5万円で出来たのに…

と、非常に残念がられてしまいました。

またこれは余談ですが、

今から1~2年前、繁忙期の引越し需要過多による「引越し難民」で市場が溢れていた際、中には引越し業者の予約を取れず、「どうにかなりませんか」と、リサイクルショップに引越し依頼の相談をする人が出てきたそうなのです。

けれどもそうした人達は、幸か不幸か、リサイクルショップに引越し依頼したことによって

・引越し業者に依頼するより安価で引越しを済ませられた

・廃品の中でも買い取り可能なものは現金化できた

ということで、却ってお得に引越しが出来たとのことでした。

従って、もし、
引越しを極力安価に済ませたい
と考えていて、業者については問わないという方であれば、
リサイクルショップ
の引越しサービスを活用すると、賢く引越しすることが出来るかも知れません。選択肢として、頭に置いておかれると良いと思います。

※引越しの出来るリサイクルショップはこちら↓
トレファク引越

また、そんなリサイクルショップの店員さんも唸るほどの(安価な)価格で引越しを請け負ってくれる
赤帽
というサービスもあります。こちらを活用すると、更に安価に引越しを済ませることが出来るかも知れません。

ただ、
どうしても引越し業者にお願いしたい
という方でしたら、筆者が今回ご紹介した「値引き交渉」を参照し、納得のいく料金で引越しを済ませていただければなと思っています。

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